アイヌの人々の調理法は、「煮る」「焼く」「炊く」であり、季節によっては「生」で食べます。日常の食事には、オハウ・ル(汁もの)、サヨ(粥)、ラタ(煮物)、チマチェプ(焼魚)などがあります。オハウ・ルは、山菜や鳥獣肉、魚肉を一緒に煮て、魚脂・獣油、海水などで味付けをしたもので、汁気が多い食べ物です。具の材料によっていろいろな種類・名称があります。サヨは副食的な料理で、穀物を水気を多くして煮たものです。ラタは山菜や蔬菜、豆類を汁気がなくなるまで煮込み、魚脂・獣油、海水などで味付けをしたもので、鳥獣肉、魚肉は入れません。これらの料理に加えて、時々にサケやマス、イトウなどの焼き魚が添えられました。生で食べるものには、新鮮なサケやシカ肉がありました。

特別な食事として、イオマンテなどの大きな儀礼のときには普段の料理に加えて、特別な料理がつくられました。雑穀類を焚いたチサッスイェ、雑穀類を焚いて、焦がしたスウケ、シト(団子)などで、これらの料理は、人間だけでなく祖先や神々もともに食べ、ともに楽しむものでした。


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  1. トッタ
    かます(貯蔵用具)
  2. ハイカンヌス
    中型鍋(炊事用具)
  3. ポロニマ
    大刳り鉢(調理調整用具)
  4. ニマ
    樹皮の器(調理調整用具)
  5. スケマキリ
    包丁
  6. メノコイタ
    まな板
  7. イタタニ
    肉切り台
  8. イタンキ
    樹皮の器(飲食器)
  9. ニマ
    木鉢(飲食器)
  10. イペパスイ
  11. ペラパスイ
    ひらさじ(飲食器)
  12. ピサック
    樹皮の柄杓(飲食器)
  13. カス
    汁杓子
  14. シトペラ
    団子作りに使うへら
  15. サヨカス
    粥杓子
  16. タンパクオ
    たばこ入れ
  17. ニキセリ
    木のきせる