◇着衣着火にご注意!◇
1 着衣着火とは?
ガスコンロを使用中や、仏壇のろうそくを灯した状態で周囲の物を取ろうとしたときなどに、着衣に火がつくといった事例が発生しています。袖から着火する場合が多いのですが、見えない部分から燃え出すと発見が遅れ、生命が危険にさらされます。
総務省消防庁によると、平成27年~令和2年までの6年間に、火災により6,944人の方が亡くなっています(放火自殺者等を除く)。
そのうち、着衣着火により亡くなった方は、572人(約8%)で、そのうち8割以上が65歳以上の高齢者(493人)です。年別によると、火災による死者数(放火自殺者等を除く)は毎年1,200人で推移し、着衣着火による死者数は、100人前後で推移しています。
また、平成27年~令和元年までの5年間の着衣着火による死亡者数の内訳では、たき火中の割合が最も多く、次いで炊事中となっています。
2 事故を防ぐポイント
(1)火に近づき過ぎないように注意しましょう。
火の回りにある物を取ろうとして手を伸ばしたり、かがんだりすると、意図せず体が火に近づくことがあります。
特にガスコンロ回りには物を置かないようにしましょう。
(2)火が鍋底からはみ出さないようにしましょう。
鍋がコンロの中心からずれていると、火が立ち上がり危険性が高まります。
(3)服装に注意しましょう。
袖口や裾が広がっている衣類を着用して調理すると、着衣着火の危険性が高くなります。エプロンやアームカバー等の防炎製品を使用しましょう。
3 もしも「着衣着火」してしまったら
万が一、火が衣類に燃え移ってしまったら、あわてずに落ち着いて近くの水をかけて消火するか、タオルなどで叩き消してください。背中などで手が届かず、水による消火ができない場合は、その場に倒れて左右に転がり消してください。